ケイ素、ゲルマニウム、リン、ホウ素など典型元素と炭素間に結合を持つ有機典型元素化合物は、多数の元素と多様な結合様式の組み合わせが可能であり、炭素を中心とした有機化合物にはない特異な構造、反応性と物性を示します。 そのため、これらは次世代の物質科学に大きなブレークスルーをもたらす「物性と機能の宝庫」として注目されています。
私たちはこれらの有機典型元素化合物の特性を生かした新しい構造をもつ物質を合成し、それらの優れた物性や反応性を引き出すことを追求しています。特に、ケイ素やゲルマニウムなど高周期14族元素を基軸とした新しいσおよびπ電子系化合物の合成と性質の解明、ケイ素の特性を生かした機能性π電子化合物の合成、リンなど高周期15族元素中心ラジカルの合成、性質の解明と配位子としての応用、特異な酸化還元特性をもつ含リンπ電子系化合物の合成と機能解明に取り組んでいます。
典型元素を基軸とする新しい物質群の創出と機能性物質への応用、典型元素化合物の構造や反応を系統的に理解する包括的概念の構築により、物質科学の発展に貢献することを目指しています。
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